勝手にタカラヅカ

思いつくまま宝塚について考えたことを記録する

美弥るりかさんの休演

月組 宝塚大劇場公演 休演者のお知らせ

9月22日(土)より休演
月組)美弥 るりか
※体調不良のため休演いたします。なお、復帰時期については現在のところ未定となっております。

■代役
フランツ・ヨーゼフ・・・月城 かなと
ルイジ・ルキーニ・・・風間 柚乃
ルドルフ・・・暁 千星
エルマー・・・蓮 つかさ
シュテファン・・・彩音 星凪  

 

宝塚の公式ページに発表があったのは9/22の午前9時あたりか。
秋の平穏な3連休の初日の朝に激震が走った。

宝塚は怪我の場合は「怪我のため」と書く。
それ以外は「体調不良のため」となる。

ツイッター上には前日の公演を観た人から、美弥さんの喉の調子に関する書き込みが駆け巡っていた。
フランツ役の美弥さんの歌は吹き替えだった。
パレードまで吹き替えだった。
セリフの声も出しづらそうだった。
と内容もさまざま。

美弥さんは大丈夫なのか?とネットがざわつくなか、9/22の朝、休演のお知らせ。

劇団が休演の決定をいつしたのかはわからない。
前日夜か、当日朝か。

休演する美弥さんの無念は、いかばかりか。
そして、一夜にしてルキーニ役からフランツ役に変わらなければならなかった月城かなとさんの恐怖たるや。

9/22は代役となった生徒も、それを見守る組子も、それぞれのファンも、ピーンとした言いようのない緊張に包まれた一日だった。

誰もが、非常事態が起きていることを認識していた。

当日のソワレを観劇した。
この日の感想はツイッター上にあふれてるので、あえて言うまでもない。
月城さんのお衣裳が多少ダブついていたり、フィナーレの男役群舞で風間さんが少し振り遅れるのを観て、ああ、やはり緊急事態なのだとあらためて感じた。

しかし、よくぞここまで一日で仕上げてきた。
宝塚の、月組の、底力を見せつけられた。

まだ公演中ではあるが、初日を乗り切った代役のみなさん、それを支えたまわりのみなさんに心から、ご苦労さまと言いたい。

さて、3連休の公演も無事に終わり、美弥さんの復帰を心待ちにしているファンも多いと思う。
しかし、ここにきてネットでは残念な「本音」も聞こえ始めている。
それはだいたい「月城フランツが絶賛されればされるほど、複雑な気持ちになる」という内容のもの。
美弥さんファンの気持ちはわかる。
けれど、それをあえて言葉にして発信するのはどうだろう。

月城フランツの評判を聞き一番安堵しているのは、他ならぬ美弥さん本人のはず。

舞台人として一番つらいのは、舞台に穴をあけること。
宝塚では有り得ないが、主要キャスト降板のため、公演そのものが中止になる舞台はいくらだってある。

ここで、エリザベートそのものが公演中止になったことを想像してほしい。

この場合、最もショックを受け、責任を感じるのは誰だろうか?
降板した役者本人ではないだろうか?

2013年「おのれナポレオン」の公演中、天海祐希さんが心筋梗塞のため降板した。
天海さんの代役を務めたのは宮沢りえさん。
1日の休演を挟み、2日の稽古で舞台を再開した宮沢さんの芝居は当時絶賛された。

では、天海さんは宮沢さんに嫉妬しただろうか?

「もし、りえに何かあったら私が飛んでいく」
天海さんは自分の降板で舞台自体が休演になってしまう危機的な状況の中、代役を引き受けてくれた皆さんに対して感謝の気持ちを伝えていたという。

舞台に立つ人は、自分の役だけではなく、舞台全体のことを気にかけている。
「誰ひとり欠けても舞台は成立しない」
という言葉をよく耳にする。
けれど実際は、一人が欠けても舞台を成立させなければならない。

劇団が復帰のめどを公表してくれれば、ファンの方の不安も軽減するだろうが、今は「体調不良のため」としか説明がない。

現在のところ美弥さんの復帰が、いつになるのかはわからない。
休演日明けの27日かもしれないし、もしかしたら大劇場千秋楽まで休演されるかもしれない。
そして、状況によっては東京公演も休演されるかもしれない。

そんな中で、今一番落ち込んでいるのは間違いなく美弥さんご本人。

美弥さんフランツを楽しみにしているファンがいるように、
月城ルキーニを楽しみにしているファンがいる。
風間ルドルフを楽しみにしているファンがいる。

けれど今は「誰か一人が欠けても舞台を成立させている」緊急事態なのだ。

不用意な発言で、まわりを残念な気持ちにさせるファンにはならないようにしよう。